右田本店
益田市本町3番30号
0856-23-0028
http://www.13.ocn.ne.jp/~migita/
見学可(要予約)試飲可・販売あり
JR山陰線益田駅より車で5分
益田川のほとりに佇む右田本店。創業は慶長7年で、山陰で最も古くからの造り酒屋です。益田川の伏流水を仕込み水として
使い創業者の法号「恩誉宗味」から取った代表銘柄「宗味」は広く親しまれています。
酒は、「米」「水」「自然」そして「人」から生まれてきます。
酒は生き物。
蔵人は酒造期の間、寝食を共にし、心を一つに酒造に励みます。
湯気が濛々と立つ早朝、活気付く蔵。杜氏の指示の下、手際良く動く蔵人。
絶え間無い作業が続きます。
そんな仕事の一部をご紹介します。
「ああ、あの蔵で醸した酒なんだなぁ…」なんて一杯傾けていただけたら幸あわせですね。
「精米」「蒸米」
酒造りは玄米を精米し、洗って水に浸す(浸漬)事から始まります。
十分に水分を吸った酒米を「甑(こしき)」と呼ばれる大きな蒸籠に入れて、高温の蒸気で一気に蒸しあげます。
「麹」
蒸米に麹菌を植えて麹を作ります。
麹は酒母・もろみに入れて米のデンプンを糖化していく役割を果たします。
「酒母(もと)」
酒母は、蒸米・水・麹に酵母を加えたもので、もろみの醗酵を促す酵母を大量に培養したもの。
日本酒造りには良い酵母が大量に必要ですから、文字通りまさに「酒の母」と言えますね。
「仕込み」
ここで日本酒造りの特徴である三段階に分けて仕込みをする「段仕込み」が行われます。
一日目は「初添え」。翌日は仕込みはお休み。
酵母はゆっくりと増えていきますが、これを「踊り」といいます。
三日目に二回目の仕込み「仲添え」をし、四日目に三回目の仕込み「留添え」をして仕込みは完了します。
段仕込みは、雑菌の繁殖を抑えつつ酵母の増殖を促し、もろみの温度管理を やり易くするための独得の方法なのです。
「もろみ」
いよいよ、この酒母に麹、蒸し米、水を加えてもろみを仕込みます。
お米が融けて、麹の力によってデンプンが糖分に変わり(糖化)、 さらに
この糖分が酵母の力でアルコールに変わる(醗酵)という2つの作用が
同時に進行して(並行複醗酵)次第にアルコール度数が高くなります。
この液体を醪(もろみ)と言い、普通酒は約20日間、 吟醸酒は約1ヶ月 間で醗酵を終えます。
「新酒誕生」
醗酵を終えたもろみは、圧搾機で搾られ、酒と酒粕に分けられます。
搾りたての新酒は、ろ過、加熱(火入れ)され、そして貯蔵されます。
また製成後、一切加熱処理をしないお酒を「生酒」といい、製成後、
加熱処理をしないで貯蔵し、出荷の際に加熱処理するお酒を「生貯蔵酒」といいます。
精米から、並行複醗酵、段仕込みというとても複雑な工程を経て、約60日間をかけて日本酒は誕生するのです。