考古学的観点から見るとこの地に四隅突出型墳丘墓が点在していることに注目されます。四隅吐出型墳丘墓とは、弥生時代中・後期に山陰地方によく見られます。山陰地方でよく見られる墳丘墓で、方墳の四隅突出している独特の形式のものです。
島根では、出雲市の「弥生も森」西谷墳丘墓群や安来市の荒島墳丘墓群が有名です。発祥の地はいまだ不確定ですが、最大級の王墓と思われます。それが時代たち鳥取県の妻木晩田を始め日本海沿いに北上していったことは、出雲勢力が伸張いった証と考えられます。この型の墳丘墓は若狭・丹後地区を飛び越して、また同地区は出雲系の神々を祀る神社も少なく考え合わせると天皇家に匹敵する「海部氏系図」を伝える伝承を伝える籠神社にまつわる拮抗勢力が存在していたようです。
北陸における出雲勢力