大国主大神を祀る出雲大社の始まりは、「古事記」と「日本書紀」の国譲り神話にあります。国譲り神話とは天照大御神が、天津神を高天原から降臨させ
葦原中つ国の治権を譲るよう大国主大神に迫る神話ですが、大国主大神は国を譲る代わりに「天津神の御子の住む宮殿と同じくらい柱が太く、千木の高い宮」
を要求したそうです。その通りの大きな宮殿、出雲大社が造られ、阿国主大神はそこに祀られ、冥界の神となりました。現世の政治は天津神に譲り、大国主大神は
神や霊魂の世界を治めることになりました。この「見えない世界の神事」が「目には見えないが確かに存在する縁」も司る事につながり男女の縁を始め、あらゆる
「結び」をもたらす神になったのです。
出雲大社の始まり