会館10周年を記念して7月から入場料が無料の月を設定知れています。
お住まいの、地域によって月が違いますので、公園までお問い合わせ下さい。
スタッフが太古の森をご案内します。
当日のお申し込みでもご案内いたしますが、繁忙日には対応できないこともあります。
【ご予約】 電話 0854-86-9500
*お電話は、開園日の9:00~17:30にお願いします。
三瓶小豆原埋没林について
巨大地底林・三瓶小豆原埋没林
三瓶小豆原埋没林は、火山噴火によって埋もれた太古の森です。
地底に幾本もの巨木が林立する姿は圧巻。原始の森の豊かさと、それを一瞬で地中に閉じこめた自然の力は見るものに感動をもたらしてくれます。
埋没林の形成
三瓶小豆原埋没林は4000年前の森です。
何百年もかけて育った巨木が立ち並ぶ深い森は、三瓶火山の噴火で地底に埋もれました。
約4000年前の火山活動にともなって三瓶山の北麓で斜面崩壊(山体崩壊)が発生しました。その土砂は大規模な土石流となって谷筋の木々をなぎ倒しながら流下しました。
土石流が流下したのは、小豆原の隣の谷です。ふたつの谷は埋没林公園の下流約500mで合流しています。隣の谷を埋め尽くした土砂は、合流点から逆流して小豆原の谷へ入り込みました。
埋没林の付近まで達した土砂は勢いが衰えており、木々は倒されずに埋もれたのです。
三瓶火山は約10万年前から活動してきた火山で、7回の活動期が知られています。埋没林を形成したのは7回目の活動で、暦年代では約4000前(放射性炭素年代値では3700年前)の出来事です。
画像は埋没林で発掘された流木群。土石流(山体崩壊堆積物)に倒され運ばれたもの。
埋没林を埋めた地層
三瓶小豆原埋没林を埋めている地層は、上から順に「火山灰が水で運ばれて静かに堆積した層」、「火砕流の層」、「土石流の層」にわかれます。
まず、土石流が、続いて火砕流が流れ込みました。火砕流は350度程度の温度だったと見積もられていますが、樹皮の表面を焦がしただけで材の深部は炭化していません。
火砕流の地層の中には、水などが沸騰して抜けたとみられる構造(二次噴気孔)が多数認められることから、火砕流の堆積直後に水が流れ込み、温度が一気に低下したとみられます。
「火山灰が水に運ばれて静かに堆積した層」の形成は、この埋没林が長い幹を残していることと関係します。
土石流の本体が小豆原の隣の谷を流れ、小豆原の谷は合流部をせき止められる形になりました。つまり、天然のダムです。
ダムに流れ込んだ水は火山灰を運び、木々を深く埋めていきました。もしダム状態になっていなかったら、木々は根元付近が埋もれただけで幹までは残らなかったことでしょう。